歯周病と糖尿病

Q1.歯周病と糖尿病は関係が深いって本当ですか? 

A1.『全世界で最も患者が多い病気は歯周炎などの歯周病である。地球上を見渡しても、この病気に冒されていない人間は数えるほどしかいない』―ギネスブック2001。

実は糖尿病と歯周病も、持ちつ持たれつの、迷惑この上ないパートナーなのです。
いや、むしろ歯周病は糖尿病の合併症のひとつと考えるべきかも知れません。アメリカ歯科衛生士協会(以下ADHA)の発表によると糖尿病者の95%に歯周病があるといいます。糖尿病による高血糖、高インスリン血症が太い血管も毛細血管も傷つけて、いろいろな合併症を引き起こすのですから口腔内も例外ではありません。

それどころか歯周炎があると血糖コントロールが難しくなって、更に糖尿病を悪化させることが分ってきました。まさに悪循環です。
最近では歯周病の治療をしたらインスリンが減った事例が報告されています。

恐ろしいことに歯周病のバクテリアが血液の中に入って全身を流れていることも分りました。歯周病のある人は2倍も心臓病のリスクが高いのです。バクテリアが心臓の冠動脈に炎症を起し、血圧や心拍、また血栓を作りやすくするなどとても悪影響を及ぼすのです。糖尿病や心臓病の外にも抵抗力の落ちた人に肺炎を引き起こし、歯周病のある妊婦は7倍も早産のリスクが高いそうです。

歯周病について

歯周病に関する質問です

Q1.特に歯が痛いというわけではありませんが、最近、多少、口臭が気になるようになり、口の中がネバネバするようになりました。

これって歯周病の始まりでしょうか? 

A1. 歯周病は初期の頃には痛みがありません。かなり重度になってから歯がぐらついたり、歯ぐきがはれて痛み出す…と言う場合が多いのが歯周病の特徴です。

よって、ご自身が気が付いたときには手遅れに近い場合もあります。お口の中がねばねばしたり、口臭があるときは歯周病の可能性があります。 当医院では、まずご自身のお口の中の状態を位相差顕微鏡で確認し、患者様の希望をお聞きしながら最適な方法で歯周病治療を始めていきます。お気軽にご相談ください。

 

Q2.TVを見ていたら歯周病についてやっていました。
意味もなく血が出るとか、唾液がねばついているなど・・・
そして、歯周病菌が人から人に感染すると…。本当ですか?本当でしたらどうしたら予防できますか?

 A2.歯周病菌が人から人(口から口)に感染するのは、本当です。生まれたばかりの赤ちゃんのお口には歯周病菌はいません。食事を始めたときにスプーンでお母さん、お父さん、おじいちゃんおばあちゃんから菌を貰ってしまいます。

しかし若い頃は体の抵抗力があるのであまり歯周病は発症しません。その後、30代後半になってから徐々に歯周病菌が暴れだします。 歯周病菌はずっとお口の中に生息していますから、コップやおはしをみんなで使ったり、キスしたり…ということで感染していきます。あまり神経質になりすぎるのもよくないですが、少し気をつけることで感染の機会を減らすこともできます。家族や恋人に歯周病菌を感染させない、もらわないためにも周りの人々と一緒に歯周病菌を退治することが大事です。